【超初心者向け】ブロックチェーンとは?わかりやすく説明〜Step3〜

最近、ブロックチェーンなんて言葉をよく耳にする。それってどんな技術でなにができるの?

今日はこんなお悩みを解決します。

この記事はこんな方にオススメ

・ブロックチェーンって聞いたことあるけど、実際どんなものか知りたい

・ブロックチェーンについて学んで暗号資産やNFTを買ってみたい

・とにかく、仕組みが知りたい

暗号資産やNFTなどに興味がなくても、どこかで「ブロックチェーン」という言葉を耳にしたことがある人は多いはず。

暗号資産は興味ないし、NFTとかもよくわからないからブロックチェーンは「私には関係ない」なんて思っていませんか?

ブロックチェーンは、次世代の社会基盤になりうる可能性を秘めています

「私には関係ない」と敬遠していると、時代にとりのこされてしまうかも!!

どんなふうに時代が進んでいくのかちょっと近未来を一緒に冒険してみましょう!

>>【初心者向け】ビットコイン(BTC)とは? わかりやすく解説 〜Step4〜

目次

ブロックチェーンの基礎:わかりやすく説明

ブロックチェーンは、一言で表現すると「情報を記録し管理する技術」です。

まとめた情報を一つ一つ箱(ブロック)のようなものに入れて、鎖(チェーン)のように次々と繋げていく構造を持っているため「ブロックチェーン」と呼ばれています。

ブロックチェーンの説明に欠かせないのがビットコインの存在です。

キーワード
  • サトシ・ナカモトとビットコイン
  • 中央集権型と分散型の管理体制
  • 取引台帳
  • ブロックとつながり
  • みんなで管理

ブロックチェーンの誕生

2008年11月、「サトシ・ナカモト」という匿名でネット上に発表された論文Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System」によりビットコインはその産声をあげました。

サトシ・ナカモトが論文に込めた思想は『金融機関がいなくても利用者同士で直接お金のやり取りができるよねってこと。

翌年、2009年1月にサトシ・ナカモト本人が実装したとされるプログラムが、インターネット上で稼働しはじめます。

これがブロックチェーンです。

ビットコインは世界初のブロックチェーンを基盤としたデジタル通貨(暗号資産)です。

サトシ・ナカモトは国籍不明で、法人なのか個人なのか男性か女性かも一切わかっていません。

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ブロックチェーン誕生の目的

サトシ・ナカモトが目指した世界は、金融機関(銀行など)の第三者機関の介在なしに利用者同士が直接オンラインで支払いができる仕組みをつくることでした。

間に銀行などの金融機関は一切入らず、利用者同士が直接取引をすることで手数料は現在の数分の1に抑えられます。

サトシ・ナカモトは、理想の世界を実現させるためにビットコインと、ビットコインを稼働させるブロックチェーンという技術を作り上げたのです。

  • ブロックチェーンはビットコインを稼働させる技術として誕生した

ブロックチェーンでの実際の取引の流れ

ブロックチェーンは、「分散型台帳技術」です。

私たちの名前や住所が世帯ごとに記載されているのは「住民基本台帳」で、企業の会計を記録したものは「会計帳簿」、登記簿謄本や戸籍謄本など大切な情報を管理する台帳が私たちの周りではたくさん使われているのです。

大切な情報は、紙や電子データとして企業や政府機関、特定の組織などの責任において各自のシステムで管理されています(中央集権型システム)。

ブロックチェーンの場合は、1つ1つのブロック(箱のようなもの)に複数の取引の記録がまとめられています。

箱には、一つ前のブロックの取引内容の要約情報がハッシュ関数を使って記録されています。

ハッシュ関数とは  〜覚えなくて良いよ!!!〜

・ハッシュ関数とは、基となるデータを不規則な文字列(これをハッシュ値という)に変換する関数のこと
・基のデータが日本語、英語、数字だろうとそれをハッシュ値という不規則な文字列に変換される
・ハッシュ値からは元々のデータは読み取れないから、安全
要は、暗号みたいなもの!

複数の取引と、一つ前の取引の要約をひとまとめにしたブロックを、始まりから現在まで時系列で全て鎖(チェーン)のようにつなぎ合わせているため、「ブロックチェーン」と呼ばれているのです。

一番最初の取引から今現在の取引まですべてがつながっている台帳、これこそが「ブロックチェーン」です。

ブロックチェーンの特徴

ブロックチェーンは最先端技術が詰め込まれており、改ざんやハッキングにかなり強い情報管理システムです。

事実、ビットコインに使用されているブロックチェーンは2009年に稼働を開始してから今まで一度もハッキングの被害を受けたことがありません

ブロックチェーン技術が私たちの生活の基盤となりうる利便性を持ち、かつ、安全性の高い技術である特徴を解説します。

・分散型の管理システム
・暗号技術が採用されている
・みんなで管理している
・スマートコントラクトを実装できる

分散型の管理システム

ブロックチェーンは、「分散型」の管理システムです。

私たちが普段利用しているサービスは、サービスを提供する企業のサーバー(中央サーバー)に全ての情報が集められ管理されています

これが、中央集権型の管理システムです。

一方で、分散型というのはネットワークを管理する中央サーバーが存在せず参加者がそれぞれ繋がっているシステムです。

なるほど、真ん中で仕切ってデータを管理している存在がいないわけか!
みんなで共有して、みんなで取引データを支え合っているのね。なんだか、画期的なシステムですね!

暗号技術が採用されている

ビットコインのブロックチェーンには暗号技術が導入されています。

先ほど話した「ハッシュ値」のことです。

この暗号技術は、公開鍵秘密鍵の2つのデータを利用してデータをやり取りしているので、このどちらか一方が欠けると暗号を解くことはできません

注意が必要なのは、「公開鍵」は第三者にも公開されていること。

ただし、秘密鍵は「あなたのみ」に公開されているので、この秘密鍵を厳重に管理しておけば「安全性」は確保されます。 

みんなで管理 プルーフ・オブ・ワーク(PoW)

ブロックチェーンは中央集権型ではなくて分散型っていってたけど、この取引は一体誰がどうやって管理してるの?

ブロックチェーンは管理者がいないため、複数の参加者が互いに台帳(ブロック)を共有し監視しているのです。

この参加者というのが「マイナー」と呼ばれる有志の参加者なのです。

新しい取引が発生すると、ブロックを新たに作成して一つ前のブロックと繋げなければなりません。

新しいブロックに取引内容を書き込むのと同時に、1つ前のブロックとの整合性を確認してからでなければ次のブロックをつなげることはできません。

整合性を確認するには天文学的な計算をする必要があるのです。

1つのブロックを作る一連の作業(マイニング)
①新しいブロックを作る
②とんでもなく難しい計算をする
③自分が作成したブロックが正しいことを証明する

この一連の作業のことを「マイニング」といい、マイニングをする人のことを「マイナー」といいます。

マイナーとは

誰でもマイナーになれるのか?

答えはイエスでありノーです。

マイニング作業は、全世界で約10分に1個のブロックしか作れないというルールがある競争形式です。

この10分に1個の新しいブロックを作成するために、マイナーたちは激しい計算競争をします。

最も早く演算し、自分が作ったブロックが正しいものであると証明できたたった一人が勝利を勝ち取り、新たにブロックを生成し繋げることができる

その報酬として、計算競争に勝ったたった一人のマイナーには「ビットコインで報酬が払われる」のです。

マイナーたちはビットコインを報酬として獲得するために熾烈(しれつ)な計算争いをしているわけです。

ミリコ

【豆知識】
マイニング作業にはハイスペックなコンピューターが何台も必要で膨大な電気代やサーバーコストかかります。マイナーの多くは電気代が低い中国の山間部に集中していると言われています。

みんなで管理の利点

いろんな人が関わっているのにビットコインのブロックチェーンはなぜ安全なのか?

・改ざんやハッキングがほぼ不可能だから
・計算競争をしてビットコインを報酬で受け取った方が得だから

ブロックチェーンは過去から現在までの情報が全て鎖で繋がっています。

一つのブロックを改ざんした場合、次のブロックとの整合性がつかなくなり異常事態はすぐに他に参加者によって発見されます。

発見されなかったとしても、改ざんしたブロックとの整合性をとるため、再計算が必要となり、再計算するにはとてつもない人数、労力それに電気代が必要です(ほぼ不可能)。

同じ労力をかけるなら、「改ざんするよりマイニングをしてビットコインを報酬で受け取る方が得」というわけです。

全く得がないから、誰も改ざんしようとしないのです。

スマートコントラクトを実装できる

「スマートコントラクト」とは、人の手を介在することなく、事前に決めた契約内容を自動で実行してくれる仕組みです。

ブロックの中に情報だけではなく「アプリ」も埋め込める画期的な技術です。

「スマートコントラクト」と呼ばれているこのアプリは、特定の条件をクリアした場合のみ自動で起動させることができます。

自動で契約プロセスを実行してくれるので、人件費の削減や人的ミスを排除できるのがスマートコントラクトの特徴です。

ブロックチェーンのメリット

ブロックチェーン技術にはどんなメリットがあるのかを確認しておきましょう。

ブロックチェーンは大きく分けると実は3つにわけることができますが、ここでは暗号資産で使われているパブリックチェーンのメリットの説明に絞ります。

パブリックチェーンの特徴

・暗号資産で使われている
・中央管理者はいない
・不特定多数の利用者がデータを閲覧できる
・透明性が高い
・何かルールを変更したくても、一定数以上の合意を得る必要があるためルール変更は非常に困難

パブリックチェーンのメリットは以下の3つです。

①中央管理者がいないため、システム障害やハッキングに強い
②データの書き換えや改ざんがほぼ不可能
③取引・運用管理コストが安い

①中央管理者がいないため、システム障害やハッキングに強い

銀行のサーバーがダウンし、振込等が一切できなくなったのは記憶に新しいと思います。

管理者のサーバーがダウンすると利用者全員がそのサービスを使用できなくなります

ところが、ブロックチェーンの場合は分散型になっているため、一部のサーバーがダウンしたとしても複数のノードによって構成されているため問題なく稼働し続けます。


※ノードとは、IT用語では「データ同士を結びつける役割を持つ各人のコンピューター」などを指します。

実際、ビットコインは2009年から稼働していますが今まで一度もダウンしたことがありません

②データの書き換えや改ざんがほぼ不可能

ブロック内のデータが少しでも変わると、全く異なるハッシュ値が生成されるため、前後のブロックの整合性がつかなくなります。

整合性を取るには後に続くブロックのハッシュ値をすべて再計算し変更しなければなりません。

この計算は天文学的です。再計算し更に10分ごとに新たに作られ続けるブロックについても全て計算しなおさなければなりません。

改ざんには天文学的な計算+膨大な電気代を要し、さらには世界中に分散された利用者によりすぐに発見されるため、改ざんはほぼ不可能です。

③取引・管理運用コストが安い

海外にお金を送金する場合、いくつかの銀行等が間に入るためその分手数料は高くなります(数千円)。

ところが、ブロックチェーンを使ってビットコインで送金をすれば、特定の金融機関を介さないため手数料は安価に済みます

また、ブロックチェーンは分散したノード(参加者)がそれぞれ処理をするため高額なサーバーを個別に構築・維持する必要がありません。

ブロックチェーンのデメリット

次に、ブロックチェーンのデメリットもしっかり学んでおきましょう。

①取引速度が遅い
②記録されたデータの削除ができない

①取引速度が遅い

ビットコインで取引する場合、1回の取引に約10分程度の処理時間がかかります。

これは、先に話した膨大な計算(マイニング)によって送金、換金、売買が承認されるため、どうしても時間がかかるためです。

買い物に行ってクレジットカードやQR決済をする際、一瞬で決済がおわりますよね。

それを考えると、暗号資産以外の分野でブロックチェーンを活用させようと考えた場合、取引時間の10分というのは致命的になり得る処理速度といえます。

ただし、今後この取引時間はどんどん改善されていくでしょう。

②記録されたデータの削除ができない

ブロックチェーンは一度データを保存すると、書き換えることができません

これはメリット②の改ざんがほぼ不可能というブロックチェーンのメリットでありますが、裏をかえすと誤った相手に送金してしまっても修正ができないというデメリットにもなり得ます。

ブロックチェーン上で取引をするさいは「全ての情報が記録され修正ができない」ことをしっかり頭に入れ注意しながら使用する必要があります。

どんなことにも、メリットとデメリットがあるということをしっかり理解しておくことは必要ですね

ブロックチェーンの活用事例

暗号資産以外の活用例を少しご紹介します。

ブロックチェーン技術を応用しその会社ごとや分野ごとに独自に構築されたブロックチェーン技術(プライベートチェーンやコンソーシアムチェーン)が様々な分野で使用されています。

①Walmart

米国の世界最大スーパーマーケットチェーンであるWalmartは、貨物運送業者の請求書と支払いを処理するためにブロックチェーン技術を導入しています。

食品サプライチェーンであるWalmartにとって、食品のダメージを最小限にするためにも輸送中の商品の停止場所、気候などは重要な情報となります。

自社の問題に沿ったブロックチェーン技術を構築することで配送中の商品の位置や状態、トラックの走行距離などが自動的にそして正確に把握できるようになり、請求書の矛盾が70%から1%にまで減少したそうです。

②LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)

高級ブランドには必ず偽物が存在します。

高級ブランドのルイ・ヴィトンやクリスチャン・ディオールを有するLVMHは、オーラブロックチェーンコンソーシアム(Aura Blockchain Consortium)の導入を開始しました。

目的は、消費者が製品に付けられたQRコードを読み取ることで、サプライチェーンを追跡できるほか2次流通時にも記録が残るため商品が本物であるかどうかを検証できるようにすることです。

このオーラブロックチェーンコンソーシアム(Aura Blockchain Consortium)に、あのメルセデスベンツも参画しました。

近い将来、偽物を間違えて購入することはなくなりそうですね。

他にもレコード会社における音楽の著作権管理がブロックチェーン技術を使用して行われるなど、様々な分野におけるブロックチェーンの活用はいっそう広がっています。

まとめ

ブロックチェーンは、仲介者を必要としない分散型のしくみであり、それにより安全性や信頼性の高いデータ管理取引を実現できます。

これを生かして、

「手続きが複雑で面倒」

「関係者と情報共有をしたいけど安全性が保てない」

「顧客の本人確認などを類似した業界やサービスを個別に行っていて効率が悪い」

といった現在私たちか抱えている問題や利用者と提供者がともに不便に感じているサービスなどにおいて、ブロックチェーン技術が導入されていくでしょう。

これから私たちの世界はブロックチェーン技術によってどんどん変化していくことは間違いなさそうです。

今から学んでいるみなさんは、ブロックチェーンが社会基盤になっても「使われる側」ではなく「使う側」に回れそうですね🎶

ブロックチェーンに関わる暗号資産やNFTも一緒に学んでみると、より一層最新技術の理解が深まりますよ。

今から学んで、未来に備えましょう!

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